ブルーフロウ -Blue Flow-
メーカー:工画堂スタジオ
ジャンル:リアルタイムストラテジー
機種:Windows98/2000/Me/XP
発売日:2005/03/04
価格:¥9,240(税込)
原画:百瀬寿
主題歌:「旅光年空へ」(Vo:tiaraway)
評価
シナリオ:40   グラフィック:60  音楽:50  システム:50  満足度:50
あらすじ
僕達の戦争。

その戦いのことを、後にユアン=オンリーはそう表現した。
平和の意味を知らずに平和に酔っていた、少年期の終わりであったのだと。
あの戦争と、あの十四人の女性達が、自分を大人にしてくれたのだ、と。

人類が宇宙に進出し、数百年目にして始めての、世界戦争であった。
その発端となったのが、惑星連合軍による『惑星ネクタル』侵攻であったことは、よく知られている。
搾取者である地球政府と、反乱者である貧しい宇宙移民達が、ネクタルを舞台に激しい戦いを繰り広げたのだ。
鋼鉄の巨兵『パワーローダー』は、この戦いでも主力であった。
ユアンは友人二人と共に、その戦闘に巻き込まれ、命の危機に陥ったという。
その彼らを救ったのが、一機の青いパワーローダーと、十四人の女性兵達だった。

これを機会に、少年達はネクタルの戦争を戦い抜いていくことになる。
密林からの脱出行。強制徴兵。故郷の被災。同朋の裏切り。
少年達が挫けそうになるたびに、女達が支えになった。
そして少年達の前では、戦う女達は少女に戻れた。
近代兵器飛び交う戦場の只中で、そんな不思議な関係があったという。
                                                 (公式ページより引用)
システム概要
ブルーフロウ(以下、BF)のジャンルはRTS(リアルタイムストラテジーゲーム)。
羅刹シリーズをメインで作っている工画堂いるかさんちーむの作品です。
RTSというと、マイクロソフトの「Age of Empire」等が有名ですが、
BFは「Age of Empire」から、内政部分を取っ払って戦術部分のみを抽出したついでに、
各戦術面の幕間にちょっとしたミニストーリーを挟んだものと思っとけば間違いないかと。

BFはミッションクリア型のゲームで、基本的に各ミッションとも
ADVパート→作戦画面→戦術画面→次のミッションへ
の順に進行していく。

ADVパートではBFのメインストーリーが展開され、
ここからユーザーはBFの世界観を読み取ることが出来る。
といっても、主人公が隊員達との交流が主であり、
話の中身は非常に薄っぺらいので、
ほんとにADVパートはおまけみたいなものですが。
ちなみにADVパートはSKIPボタンを押すと、
まったく見ずに、作戦画面に移行することが可能。ある意味凄いです。
このパートには所々選択肢は出てくるのですが、
基本的にこれらの選択肢はどれを選んでもメインのストーリーは変わらないので
ほとんど意味がなかったりします。あえていうなら表示されるCGが変わる程度で。
CGといえば、このゲーム、一般作の癖して
なぜか、微妙にえちぃCGが沢山出てきます。さすが工画堂。

ADVパートが終了すると作戦画面へと移る。
この画面で、各ミッションの目的を知り、目標達成のために準備をしていく。
ここで、どのように行動すればクリアできるのか、
丁寧に教えてくれるので、なにをやればいいかわからないということはないかと。
ミッション情報を得ると、、そのミッションに向けて、
各機体の武装を設定したり、どの機体に誰を載せるか編成したりする。
各機体には白兵型・支援型・汎用型・工作方・索敵型・・・等々、
特徴があり、またそれに搭乗させるキャラにも、
各々パラメーター設定がされており、白兵が得意な者や射撃が得意な者・・・
というように得意分野があるので、それらを考えて編成するとベター・・・かも。
・・・いや、正直言うと、どの機体に誰を乗せてもあんまり差はないです。
ずっと搭乗させて活躍させると、パラメーターも勝手に上がっていくので、
最終的には自分の好みだけで決めても問題なし。
なお、装備や編成を考えるのが面倒だって方のためには、
クィックスタートという機能が装備されており、
これを使えば、そのミッション用に
カスタマイズされた装備・編成が自動的に設定されます。
ちなみに私は全ミッションこの機能を使ってBFをクリアしています。

作戦画面を終了させればいよいよメインの戦術面に移行。
各マップごとに定められた目標を達成するために、各ユニットに指令を出していく。
各ミッションの内容は敵殲滅・施設防衛・施設破壊・味方護衛・・・等々、
色々あるが、これらは各戦術面に突入する前の作戦画面で、
指示された情報に従って行動すれば、大きく苦労する事はあまりないかと。
ただ、戦術面は感想の項で後述しますがゲームシステム的にかなり問題があるので注意。

それ以外でBFで特筆すべき点として、
作戦画面で作戦説明キャラをクリックすると
キャラクター紹介コーナーへ移行しますが、このコーナーで
キャラクターの体の各部位をクリックすると、キャラによって色々な反応を示してくれます。
これぞいるかさんちーむ恒例の通称「おさわりシステム」。
ちなみに女性隊員の胸を触ると殴られ、股を触ると撃たれます(主にレイチェルに)。
・・・・・・おさわりシステムというか、セクハラシステムという気がしないでもないですが。
毎度こんなアホなことに精力を注ぎ込む工画堂が私は大好きです。

後、このゲームに関して情報諸々・・・
BFは選択肢の選び方に関わらずエンディングはひとつのみ、
2週目以降のデータ持ち越し、クリア後の特典なども特にありません。
この系統のゲームにありそうなはずの
CGモードやBGM鑑賞モードなどもないので注意。
感想(かなり辛口なので注意)
ブルーフロウは工画堂の看板ソフトであるパワードール(PD)シリーズの入門編として
位置づけられてるとかいう話を聞いて、以前からPDに興味を持っていた私は
この機会にPDシリーズに入ってみるのもいいかなと思い、
またゲームシステムもなかなか面白そうだったのでBFを購入しました。

・・・で、一日一ミッションのペースで少しづつ進めて
つい先日、ようやくエンディングを迎えてゲームを終了させたんですが、
まぁ、以下にクリアしての感想でも。

まず、思ったことは、確実にボリューム不足。
このゲーム、missionは全部で16あるのですが、
基本的にどのミッションも30分以内で終わるので、
攻略に失敗しなければ、10時間程度で全クリアできます。
まぁ、戦術マップはそれぐらいでも文句はないのですが、
問題はADVパート。元々おまけという位置づけのためなのか、
それぞれの密度がかなり薄いので、全然キャラが立ってないです。
せっかく14人も隊員がいるのに、
ほとんどのキャラが数回CGに顔見せした程度で、
ほとんど活躍の見せ場がないのはいかがなもんかと。
おかげで、クリアしたものの、全然各キャラの印象が残ってないです。
これじゃ、ADVパートのないPDや羅刹と大差ないですし、
せっかくADVパートを導入したんだから、もっと活用して欲しかったところ。
また、ADVパートでは各所に選択肢が用意されているので、
マルチエンドなのかと思いきや、エンディングはひとつのみ。
しかもそのひとつしかないエンディングはなかなかに悲惨な内容・・・。
苦労してクリアしたのに、この結末だけで納得できるかっ!
これは新手の嫌がらせかYo!ヽ(`Д´)ノ ウワァァン!!

後、BFのメインとなる戦術面ですが、
これまで羅刹シリーズを作り続けてきたいるかさんちーむだけに、
ここは大丈夫かと思ったんですが、
この部分のゲームシステムにも結構いろいろ問題を感じました。
以下に私が感じた問題点に関して記述してみます。

まずゲームの操作ですが、「Age of Empire」など、他の有名なRTSと比べると
操作方法が全然違うので、他の有名RTSに慣れてると、戸惑うこと必至です。
左クリックより右クリックを多用するゲームなんて私は初めての経験でした。
で、次に進行速度の遅さ。激戦中の時はこのスピードでもいいんですが、
このゲーム、移動しているだけとか、敵侵攻を待ち伏せしているときとか、
ただ、ぼーっとみているだけの時間も結構あったりします。
そんなとき、Myユニットがちんたら歩いてるのをみてると、これが結構なストレス。
倍速モードはつけて欲しかった・・・。
次、3点目がAIが強烈にアホなこと。
移動先を指定すると、障害物に引っ掛かって、延々とそこで右往左往したり、
一塊になっている全ユニットを他の移動先に移動させようとまとめて命令を出すと、
なぜか、一部のユニットだけが他のユニットと全然違うルートを通って、
各個撃破されてたりするのをみると、もう目が当てられない。
いままで羅刹シリーズでRTSを作って培ってきた経験はいったいどこにいったんだと。
4点目の不満は、なんでもかんでも力押しで解決できてしまうこと。
ミッションによっては、敵に見つからずに施設の占領・破壊を行うことを
目標としたステージもあるんですが、こういったマップでも、
馬鹿真面目に敵に見つからないように神経尖らして少しずつ攻略するよりも、
真正面から突入して、ドカドカと敵を殲滅していったほうがはるかに効率的だったりする。
いったいなんのための作戦なのかと。
5点目としては、このゲーム、PD入門用として作られているためか、
羅刹なんかと比べても改造や進化などのシステムが取っ払われて
出来ることが少なく、ゲームシステム的に底がかなり浅い。
とっつきやすいかもしれないですが、その分飽きるのも早いような気がします。
もう少しやりこめるシステムがあればよかったのになぁと思う今日この頃。
しかしまぁ、RTS初心者にはこれぐらい機能が削られてた方が、
プレイしやすいでしょうし、そういう意味では
あながちダメな点とは言い切れないんですけどね。
6点目・・・これが最大の問題。
このゲーム、致命的なバグが結構あります。
ミッション目標をクリアしてもステージクリアにならず、
延々とそのマップを続ける羽目になるというマップが確認されただけで3〜4マップ。
せっかく時間をかけてクリア条件満たしても、
最後の最後でバグのおかげでクリアできないとなったら泣くに泣けません。
これを書いてる時点(3/23)ではまだ修正パッチは出ていないので、
工画堂にはとっとと修正パッチを公開してもらいたいところです。

・・・なんか不平不満ばかり記述してしまって、
ちとアレなレビューになってしまったので、逆によかった点でも。
このゲーム、戦術面では各ユニットに指示を出すと、
指示に対応した台詞を喋ってくれるんですが、
この各隊員たちの台詞の掛け合いが結構楽しいです。
個人的にリンリンの「妨害電波ダゾ─wwヘ√レvv〜ヽ(´∀`)ノ─wwヘ√レvv〜ゥ!! 」
という台詞がツボにハマって頭から離れません。
後、良かったと点というか、苦笑した点ということで、
このゲーム、ジェリド(敵司令官)が名前からしてアレだったり、
敵ローダーを踏み台にしたり、主人公が覚醒して「キュピーン」という
効果音つきで敵の攻撃を避けたりと、某機動○士なアニメを意識しすぎなのではないかと。
主人公はニュー○イプかい・・・。

色々書きましたが、最後に総評でも。
BFは大人の事情により未完成のまま発売してしまったのではないかと、
思わずツッコミをいれたくなった作品です。
当初の予定ではエンディングも複数あって、
選択肢等によって分岐する予定で開発されていたものが、
開発期間の都合でほとんど削られてしまったんじゃないのかなぁ・・・と。
世界観とかキャラはいいんだから、もう少しきちんと作りこめば、
良作になりえたのではないかと思うと、かなり残念です。
しかしいろいろ問題はあるものの、
雰囲気はいいのでこのまま終わらせるのはもったいない気も。
もし次回作があるのなら、次は頑張ってもらいたいです。
まぁ、それをする前に、まずは今作の修正パッチですけど。

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