シンフォニック=レイン
メーカー:工画堂スタジオ
ジャンル:ミュージックアドベンチャー
機種:Windows98/2000/Me/XP
発売日:2004/03/26
価格:
初回限定版(DVD):9800円
通常版(DVD&CD):8800円
シナリオ:Q'tron 原画:しろ 音楽:岡崎律子
備考:初回版には1/1フォーニ付属
評価
シナリオ:70   グラフィック:70  音楽:80  システム:45  満足度:70
あらすじ
ある田舎街に一人の少年と双子の姉妹がいた。
少年には楽器を演奏する才能があり、
双子の妹には歌を歌う才能があった。
しかし双子の姉にはなにもなかった。
そのため、周囲の人々は少年と双子の妹が一緒になることを当然のように考えていた。
だが、少年が恋人として選んだのは双子の姉だった。

意外に思う周囲の反応を余所に二人の仲は進展する。
そんな中、少年と双子の妹は故郷の町を遠く離れた音楽の街ピノーヴァに進学することになった。
自然、少年と双子の姉との距離は遠くなる。
進学から2年半がたった現在、二人のつながりは週に一度やりとりする手紙のみ。
遠くなってしまった恋人との距離の代わりに近くなったのは双子の妹との関係。
少年は遠い恋人のことを思い、双子の妹との距離に悩むことになる。

そしてそれとは別にもうひとつの問題があった。
学院の生徒は卒業課題として演奏にあわせて歌ってくれるパートナーを選ばなければならない。
しかし少年はやる気のない生活を送るばかりでパートナーを決めようとはしなかった。
卒業まで後数ヶ月、残された少ない時間は少年はどうすごすのか・・・。
システム概要
SRのジャンルは工画堂くろねこさんちーむの
定番となった感のあるミュージックアドベンチャー。
オーソドックスなADVパートを進めていくと
特定のイベントごとにミュージックパートに突入します。
このミュージックパートは端的に言えばBM98のようなもので、
歌にあわせて画面端から流れてくる音符(キーボードのボタン)
をタイミングよく押すことによって評価を上げ、
歌が終わった時点で、一定評価以上を収めていれば成功となります。
難易度はEASY・NORMAL・HARDの三種類が選べ、
初心者にも上級者にも対応しています。
(HARDは全キーを使うのでかなり難易度が高く、
逆にEASYは4キーしか使わないので楽にクリアできます)
また、どうしてもミュージックパートが苦手だとか
純粋にストーリーだけ楽しみたい方は
オプションで設定できる自動演奏モードを利用することが可能です。
ちなみにミュージックパートで弾ける曲はSR本体のみなら12曲ほどですが
前作のASDVD等に収録されているプラグインデータを利用すれば
最大45曲以上まで増やすことが出来ます。

ADVパートは前述の通りオーソドックス。
時折現れる選択肢や行き先選択を選ぶことでストーリーが進みます。
前作のASのような面倒極まりない街散策モードはないので
サクサク進めることが可能。
システムもメッセージスキップやバッグログ機能、
音声オン・オフ機能など基本的なものは揃っているので
ADVパートを進める上で困ることはないと思われます。
ただ、パッチを当てないと日付変更が表示されないので、
いつ日が進んだのかわかりにくいのは難点。

シナリオはQ'tronが担当。鬱シナリオに定評のあるQが担当しているだけあって、
SRもやっぱり鬱な展開が目白押し。泣きたくなるかもしれません。
ただ、原画を担当されているしろ氏のほんわかとした柔らかな絵柄、
音楽担当の岡崎律子氏が作曲されたしっとりとした歌が
鬱な重苦しいシナリオを中和してくれている感はあります。
ちなみに歌は全部で12曲、CG枚数は差分含めずで40枚。
CG枚数は他のギャルゲーと比べるとかなり少なめなのは残念なところ。

SRに用意されているエンディングはバッドエンドを除いて計6つ。
ADVパートでの選択によってルート分岐をしますが、
選択肢の数はそんなに多くは無く、特にひっかけなどもないので
各エンド攻略の難易度は低いはず。
最初は6つのうち3つのエンディングしか見れないものの、
それをクリアすることで新たなルートが開放され、SRの真相が明らかになります。
感想
えー、最初に言ってしまうと、SRの紹介文をみたとき、
メインヒロインが恋人の双子の妹であると聞いて、
もしやこれは浮気ゲーなのか!?と思い、またそれに大きく期待していました。
だって双子の姉妹の間で主人公を巡って修羅場なんて発生したら、
あまりに素敵なシチュエーションにそりゃもう、あなた、大興奮デスヨ?
しかし、発売日になって期待に胸を膨らましてプレイすると
出て来たのは予想に反して痛い痛い鬱シナリオ。
次々と判明するあんまりな出来事に呆然とするばかりで
精神崩壊起こして寝込みそうになりました。
それでもエンディングまで進めれば報われるのかと思いきや
エンディングすら痛い・・・MemoriesOff2ndのような
浮気ゲーを期待して買ったのにそりゃないよ、くろねこさんちーむ!

と、まぁ、期待は裏切られたものの、プレイを続けてみると、
シナリオ自体は予想外にいい出来だったと思います。
最初から見れる3つルートのシナリオは前述の通り痛いんですが
それをクリアすると出てくるシナリオが解明編という
位置付けで、これをみて、裏側の事情を知ることによって
SRの評価が格段に上がったです。でもやっぱりこれも痛いんですが。
ただ、このシナリオをクリアすると登場する最終シナリオは
すっきりまとめられたハッピーエンドだったので、最後までやって報われた気はします。

SRの他の見所として、やっぱ岡崎律子氏が担当された音楽は外せません。
・・・いや、正直言うと、岡崎律子という方に関しては結構有名な方らしいけど
私は全然知らなかったため、そんなに期待していませんでした。
が、SRプレイして実際に歌を聞いてみると予想外に惹かれる曲の多いこと。
SRで使われている歌は重いシナリオを反映してスローテンポのゆったりとした曲が多いんですが
私はゆったりとした曲は基本的に苦手なので、最初はう〜ん・・・と否定的だったものの
何度か聞くうちに、胸に染み入るような曲調にすっかりハマってしまいました。
まぁ、何度聞いても苦手なままの曲もあるけど、
本来苦手な種であるはずの曲調で何曲も気に入った曲が合ったのは嬉しい誤算です。
また、歌の内容がストーリーの内容と密接にリンクしているのも高ポイント。
全クリアしてから改めて聞きなおすと、思わず考えさせられます。
ちなみにお気に入り曲は「fay」「メロディー」「Hello!」「秘密」の4曲。
最近はミュージックパートをオートプレイにしてこれらの曲ばかり聞いてたり。
SRのボーカルソングアルバムの発売が待ち遠しいです。

後、絵について少し。
今回原画を担当されたしろ氏の描くキャラは
ほんわかとした柔らかな絵柄で、私的にクリーンヒット。
SR購入の大きな要因となりました。
ただ、そうなだけに、最初SRの紹介ポスターを見たときは各キャラの区別がつきにくくて
これで大丈夫なのかと少し危惧してたんですが、実際にプレイしてみると、
きちんと魅力的に書き分けされていて杞憂に終わったのは嬉しかったです。
しかしどうでもいいけど、SRのヒロイン達は
見た目、全員見事なまでにぺったんこなのはしろ氏の趣味でしょうか(w;
いや、これはこれでいいんですよ?

ちなみにSRにおけるお気に入りキャラはアリエッタ。
主人公の恋人でありながら、メインヒロインの座を双子の妹に奪われている
可哀想なキャラではありますが、シナリオ中ではさらに不遇な扱いを受けています。
というか、恋人なのにほとんど出番なしってどういうことよ(泣
まぁ設定上仕方ないのですが。(それにある意味出ずっぱりともいえなくもないし)
でもその分アリエッタのエンディングは他のヒロインのエンディングでは見られない
ほのぼのとした小さな幸せを感じられるものだったので、やって良かったと報われました。
いや、彼女には幸せになってもらいたいものです。
それにしても・・・アルさんには包丁持って大活躍してもらいたかったなぁ・・・(コラマテ
工画堂内部でもアル=包丁の認識で固定されているようだし。

最後に総評をば。
SRは期待していたような展開はなかったけど予想外にいい出来で楽しめました。
シナリオ・絵・音楽がそれぞれ一定レベルをクリアしているとは思いますし。
ただ、だからといって人にオススメ出来るかといえば微妙なところ。
シナリオが基本的に鬱シナリオのため、人を選ぶでしょうし。
とりあえず、浮気ゲーの部分に期待して買うのはやめたほうが賢明です。
じゃないと大ダメージを受けます。私のように(泣
でも個人的にはいろいろな方にやってもらいたいな、と思った作品でした。

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